『コラム』

- 滋賀ダイハツアリーナ
- 2025/08/18
2025年わたSHIGA輝く国スポ・障スポ特別インタビュー(滋賀県新体操少年女子監督 北川礼子監督)
いよいよ間近に迫った「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」
滋賀県の新体操を牽引するように精力的に指導にあたる新体操少年女子選手団の北川監督にインタビューを行いました。
北川監督のこれまでの経歴
---北川監督のこれまでの経歴を教えてください。
【北川監督】
私は愛知県の出身なのですが、入学した中学校にたまたま新体操部があって、友人と気軽に入部したのが新体操を始めたきっかけです。
その新体操部が県内でも強く、とても熱心に指導してくださる先生がいらっしゃいました。
2年生、3年生と学年が上がるにつれて試合にも出れるようになり、全国大会に出場することができたことで新体操にのめり込んでいきました。(笑)
推薦で入学した愛知県の高校も県内で強豪校だったこともあり、
まだまだ上を目指したいという気持ちから新体操が盛んな中京女子大学(現:至学館大学)に進学しました。
大学では西日本インカレで優勝、全日本インカレで7位以内に入賞することができ、全日本新体操選手権に出場することができました。
この全日本新体操選手権もたまたま愛知県での開催だったんです。
なのでどっぷり愛知県です。(笑)
そして指導者として
【北川監督】
大学卒業後は名古屋市のリハビリ総合センターで体育指導員として働きながら地域のクラブチームの選手クラスを指導していました。
大学を卒業して1年後には滋賀県の方と結婚することが前から決まっていたので、働く期間は1年間のつもりでした。
当初から新しい新体操クラブを立ち上げたいと考えていて、愛知県で立ち上げるか滋賀県で立ち上げるか考えた時に、
滋賀県の方が長く続けられると思い滋賀県で立ち上げることにしました。
滋賀県では八日市高校の新体操部の指導にも2年弱携わらせていただき、その間にインターハイに出場することができました。
そうして八日市高校の新体操部を指導しながら立ち上げた新体操クラブがStella R☆Gです。
Stella R☆G
---Stella R☆Gにはどの年代の方々が所属されているのですか?
【北川監督】
4歳くらいから大学生までが所属しています。
---活動場所やどれくらいの頻度で活動を行っているのですか?
【北川監督】
選手クラス(各種大会で上位を目指すクラス)は大体、週5~週6日の頻度で活動しています。
調整日というのを設けていて、調整日は各自で練習したり休養日に充てたりしています。
育成クラスは週3~週4日、一般クラスは週1日の頻度で活動することが多いです。
選手クラスはダイハツアリーナや湖東体育館、布引、蒲生など様々な体育館で活動しています。
一般クラスは東近江や近江八幡で活動しています。
活動場所は今後広げていく予定をしています。
【Stella R☆G】ホームページ – 滋賀県の新体操クラブ【ステラ アールジー】
「習い事」として通う生徒も多い新体操
---競技者を目指す方以外にも習い事として通う生徒さんもいらっしゃるのですか?
【北川監督】
人数的には習い事として通う生徒の方が多いです。
---そうなんですね!新体操ではどのような能力が養われるのでしょうか?
【北川監督】
まず「姿勢」が良くなります。あと身体の色んな部分を使いますし、柔軟性やリズム感も身に付きますね。
手具を使うので巧緻性や、曲調を理解して感じながら演技できるようになると芸術性も身に付くと思います。
色んな伸びしろがあるスポーツです。
習い事として通う生徒も曲に合わせて演技を行います。とっても可愛いですよ!
競技としての新体操
---国スポでは実際にどのように競技が進行されるのでしょうか?
【北川監督】
5人で踊る団体競技、団体競技の出場者のうち4人が個人で踊る個人競技があります。
個人競技ではフープ、ボール、クラブ、リボンと手具の担当を決めて演技を踊ります。
団体競技の得点と、個人競技の得点(4人の得点の平均)の合計を競います。
個人競技に出場する4人が団体競技にも出場して演技をしなければいけないのは国スポ独特です。
団体は団体、個人は個人で競うことが多い新体操なので、「個人でありながらチーム」というのが国スポならでというところです。
---競技形式が違う大会が混在するなかで、普段の練習で工夫されていることはありますか?
【北川監督】
選手には4つある手具(フープ、ボール、クラブ、リボン)の得意・不得意がそれぞれあります。
まずは誰がどの手具を担当するのが戦略として良いのか決めていかないといけない点です。
個人だけ良くても団体になると力が発揮できない選手もいます。
反対に団体は良くても個人はできないという選手もいて、個人の能力も上げながら団体もできる選手を育てていく必要があるのでかなり時間が必要になります。
個人も団体もできる選手を育てないと戦えないです。そこは逃げられないです。(汗)
困難を乗り越える方法とは
---普段指導されていて上手くいかないことや苦労されることはありますか?そういった時はどのように対応されているのですか?
【北川監督】
やはりメンタル面ですね。
常にみんなが高いモチベーションで居れると言ったらそうではないし、不安が大きくなった時にメンタルが落ちたりだとか、
それが身体に影響して全然動けなくなったり過呼吸を起こしたりすることがあるので、
試合が近づいたりまとめないといけない時には、高いモチベーションを維持するためにもメンタルケアとして話し合いをするようにしています。
普段から工夫していることとして、表情をチェックするのは大前提です。
選手それぞれのルーティンを見て、いつもと違うことをしている時は注意深く見るようにしています。
成果が上がらない時に落ち込むことが多いので、定期的に成果が上がるように意識しています。
---対話することと、観察して様子を見ることとどちらが多いですか?
【北川監督】
まずは観察をするようにしています。
先ほどのようなルーティンの違いやいつもと違う様子だった時、私自身のなかで一定のラインを超えた時には「どうした?」と声を掛けます。
その時にはストレートに聞きます。(笑)
新体操の魅力
---競技をする立場、競技を観戦する立場それぞれから見た新体操の魅力とはなんでしょうか?
【北川監督】
果てしない膨大な数から自分に合う曲を選ぶことから始まります。そして、それに合わせた演技作りをします。
演技作りでは大会のルールに則った構成と、上位を狙うための難易度の高い技を盛り込む必要があります。
本当にすごい時間を掛けて作り上げるので、ミスなく演技ができた時の喜びはとても大きいですね。
観客の方からすると、ミスしないかドキドキしながら観るスリル感があります。
また、ミスなく演技ができた時の喜びは観客の方も一緒です。
演技する選手たちも観客も「演技をしっかり全うできたかどうか」は見どころのひとつです。
曲に対して演技があるので、そこのマッチや、手具を投げて回転を入れながら難しい方法でキャッチするところも注目してほしい点です。
個人では1分30秒、団体では2分30秒ですけど、その中には色んなドラマがあるので一人ひとりの演技はその人そのものというところで見どころです。
演技の構成方法
---実際の曲選びや演技の構成はどのようにされているのですか?
【北川監督】
曲は色んなジャンルから選ぶのですが、ジャンルの中でも種類があってクラシックでも強い系や壮大な曲調があったりして更に絞ります。
絞りに絞って最終的に1曲を選ぶのですがものすごい時間が掛かります。
しかも1人で4種目を演技する選手もいるので、種目によって色んなジャンルを観てもらえるように曲選びを行っています。
演技作りに関しては、毎年ルールが変わったりもっと言えばオリンピック毎にルールが変わります。
ちょうど2025年4月がルールの変わるタイミングで、しかも国スポの年だったのでドキドキでした。(笑)
新しいルールに合った得点の取れる対策や構成をしないといけないので情報戦なところもあります。
そういったところを考えて演技構成を行っています。
---ルール変更にはどのような内容があるのですか?
【北川監督】
技の難易度によって回数が決められていたり、その組み合わせも含めてすごく細かく決められます。
大きくガラッと変わる年もあれば一部分の回数だけが変わる年もあって、その年によって様々です。
今回の変更では演技の中に入れられる技の回数が減りました。細かく言えばたくさんあるんですけど。(笑)
なので1つあたりの技でたくさん点数を取れる構成にしないと得点は伸びないのかなと思っています。
---滋賀県チームのスタイルや「ここを見てほしい」という点はどんなところですか?
【北川監督】
学校に寮があって他府県から選手を呼んでくるチームが多いなかで、
滋賀県はそういった学校がなくてジュニアの時から滋賀県で育った選手しかいないんです。
「どさんこ」みたいな感じでこの滋賀の土地で育った選手たちが踏ん張って踏ん張って最大限の力を出し合って戦うチームですね。
なんとか限界がある能力を引き出しながら地道に頑張る純粋で一生懸命なところが滋賀県の良さです。
国スポ本番に向けて
---最後に、国スポ本番に向けて抱負をお願いします。
【北川監督】
地元の大きな会場で色んな人に観てもらうことになるので毎日毎日頑張っています。
演技のコンセプトやテーマ性のあるイメージをみんなで持って国スポの場で表現できるようにしたいです。
色んな人に注目してもらえる、応援してもらえるというところは選手たちも楽しみにしてるし責任感も出てきています。
とにかく成功に向けて地道に頑張ります!